「デザイニング・インターフェイス」という書籍でこんな記述があります。 「直感的」という言葉は若干誤解を招きやすい。かつてジェフ・ラスキンは、われわれがソフトウェアの利用に関して「直感的」だと言う場合、実は「慣用的」だということを言わんとしているのだと指摘した。コンピュータの「マウス」は、それを一度も見たことがない人にとっては直感的ではない。 マッキントッシュに始まり、iPod、iPhoneへ連なるアップル製品を使いこなすユーザーが「直感的」ですばらしいと感じる時の「直感的」というのは実は「慣用的」ではないのか。 iPhoneのマルチモーダルでジェスチャーによる操作方法は、何も説明がない状態では、操作しようがないのではないだろうか(森公美子氏の例をひくまでもなく)。 横方向ジェスチャーのページング、縦方向ジェスチャーのスクロール、ともにPC上のUIでは必要な視覚的なナビゲーションのヒントが、iPhoneにはほとんどありません。ただ、一度ユーザーが操作方法を理解した後は操作方法が圧倒的に「直感的」で楽しいものとなっています。
これです。一番わかりやすいのがグーグルなどの検索サイトの検索結果ページに使用されるこんなナビゲーション(ページング)について書きます。 なぜページングなんてものを取り上げるのか 広く普及している割にはワーディングが揺れていたり、何を「ページング」と呼べるかが少し変化していると感じる部分と相変わらず変わっていない部分と両方を感じるからです。 定義 ここでいうページングとは以下の場合を指すものとします。 ウェブにおいて、閲覧している画面解像度に対して一覧リストがある程度以上長くなってしまう場合に、閲覧上の負荷を下げる目的で複数ページに分割して表示する見せ方やそのナビゲーションのこと また以下の場合を除くものとします。 一つの記事が画面サイズ長い場合に、編集的視点でページを複数に分割している場合のナビゲーション 一つのタスクが複数ページにわかれている場合(ショッピングサイトの購入フローなど)のナビゲーション ちょっとわかりづらいかもしれないんですが、これらは分けて考える必要があると思います。除くものとしてリストしたものは、どちらかというとシーケンシャル(連続)型で、一つのコンテンツが便宜上複数ページに分かれているというものですね。並び順に意味があり、意味でページ分割されている。 ここで取り上げたいのは、いわゆる一覧リストがソートされて、文脈的ではなく機械的に複数ページへ分割されている場合のナビゲーションを対象としてみます。 ワーディング ポピュラーに使われている割にはワーディングに揺れ幅があります。ページング(Paging)、ページネーション(Pagination)、ページャー(Pager)の3つに集約できるかと思います。UIをテーマにしている主要サイトでどういうワーディングや定義(定義がないものは問題点として記載されている内容)をしているか、リストしてみました。 ページング(Paging) ソシオメディアの定義 一連の情報が複数ページにまたがる場合、ページを送るためのリンクを表示する。 Welie.comの定義 Users need to browse through a large list of items looking for the item that interests them most. ...
ウェブサービス利用前提でのデータ管理ポリシーを、自分の例で整理してみた。本来だったら音楽や映像で活用したりバックアップとして利用したいところだが、保存領域あたりの単価がまだまだ高いので、極力現在進めているプロジェクトの作業データを中心に利用している感じ。プロジェクトが終わるとこまめに同期対象から外すので、この使い方だとZumoDriveよりもDropboxの方が使いやすい。 データ管理ポリシー シチュエーション 更新頻度:高/クラウドへ置く必要性:高 更新頻度:低/クラウドへ置く必要性:高 更新頻度:高/クラウドへ置く必要性:低 更新頻度:低/クラウドへ置く必要性:低 仕事 メール (Gmail) メモ (Evernote) URL (Delicious) 進行中の仕事関係ファイル 作業環境/アプリの設定 リファレンス incl. 画像、ソース、ドキュメントなど (なし) 終了した仕事関係ファイル アプリ本体 プライベート メール (Gmail) メモ (Evernote) ドキュメント URL (Delicious) 写真 (Flickr) ドキュメント 音楽 映像 ...
先日のMacworld Expo 2009は、噂されていたMac Miniや黒歴史化しつつあるApple TVのバージョンアップもなく、個人的には先日CPUを一番スペックあげてカスタマイズしたMacBook Pro 15インチを購入した身には堪える、Pro 17インチ発表などもあって、確かにがっかりはしたものの、iPhoto ’09の「人々」「撮影地」といった新機能はいいですね。期待持てそうです。 登場した後にはそれが当たり前のように見えるので、ある種の再発明のように見えるんでしょうね。iPodも初登場前には、フラッシュメモリ型のMP3プレイヤーがすでに普及してから、後からやってきてスタンダードを変えてしまいましたよね。大げさにいうとそんな感じもしました。テクノロジーがベースにありつつも、ソリューションとしてはユーザー本位なものになっていて、機能→技術の順番にちゃんと落ちている。 撮影地の管理が「国 > 地域 > 都市 > 場所名」というiTunes的なカラムブラウザもすごくいいと思いましたし、まともに考えるとそうなると思うんですが、この階層型ブラウズのさせ方は、PCという環境で、自分の持っているデータのみのブラウズだからこそ、という感じもします。iTunesも同様のことがいえると思いますが、マウスでPCを操作する以外のシチュエーション、例えばApple TVやFront Rowでブラウズする場合には、ファイル数によっては同じように手軽にという訳にはいかないと思います。またある種の音楽サイトや写真共有サイトで、全網羅的に情報が整備されている場合、その階層構造をたどっていくには選択肢が多すぎる、ナビゲーションが大仰になってしまうと思うんですよね。その場合は階層化されたナビゲーションに加えて、その人のメタデータを元にしたある種のショートカットの併存が望ましいのかもしれないですね。 iTunesの機能追加を見ていると、アップルはウェブサービスとの連携にあまり積極的ではない印象があったのですが、Mobile Me以降はクラウド対応していく方針のようで、Mac使いとしては安心しました。その第一弾が、このiPhoto ’09、そしてiWork.comだと思うのですが、今後はiTunesのウェブサービス対応も改めて対応していってほしいですね。 iTunesって実はあまりウェブサービス化していないと言うと、特にアップル信者の人にはぎょっとされたことがありましたw が、少なくともサードパーティが提供しているもの以外では、iTunes Music Storeで扱っている楽曲限定で、1曲30秒視聴のプレイリストが共有できるぐらいしかなかったと思います(確か)。 イメージ的には今回のiPhotoのような形で、last fmやiLikeみたいなサービスと正規で連携してほしいですね。また個人的にほしい機能は、メタデータのうち個人的なものをクラウド側で持っていてほしいといいますか、メタデータには、a.楽曲の基本情報とb.個人の嗜好を反映した情報(再生回数やレート)の2種類あると思っていて、後者もクラウド側で半恒久的に持っていてほしいんですよね。 別なアイディアとしては、サーバ側で音楽データを全部持っていて、ユーザーが購入するのはアクセス権のみ、みたいなサービスは、採算が全然合わないとは思いますが、面白いとは思いました。ウェブサービスでいうとSimplify Mediaが一番近い感じですね。 昔mp3.comをやっていたマイケル・ロバートソンという人がそういったことをやろうとしていたという話が「iPodは何を変えたのか」という本に出てきます。ユーザーが自分の購入した音楽をネットで聴けるサービスを思いついたそうですが、購入したCDのデータをサーバへ送る際の帯域的な制限を避けるために、ユーザーがCDを購入して、購入したというデータだけをサーバに送ると認証され、以後はサーバ側であらかじめ用意されていたmp3データを聴く権利が付与される形でサービス提供しようとしていたようですね。 またUIEの中島聡さんがアイディアとして書かれていた話で、楽曲の購入は、その曲へのアクセス権のみで、聴く状況やスペック(自宅でFTTH回線でPC使って、とか、外出先のwifiでiPhoneで聴く場合とか)に合わせて楽曲データがリアルタイムエンコードして送られてくる、みたいなイメージ。 個人の音楽視聴メタデータのブラウズ方法にはもっとシズル感(?)を持たせられるような個人的なアイディアがあるので、それはまた別途書きたいと思います。
独立して7月は仕事が一つだけいただいていて若干焦り気味だったのですが、おかげさまで8-10月はずっと仕事漬けでした。 Flashアプリケーション(サーバ連携含む)デモ 新規CGMサイトの立ち上げ 紙媒体用のマルチデバイスな画面デザイン と、前職中でも自分が特に志向していた(やりたかった)案件に関われた濃密な3ヶ月でした。 どの案件も、以前から共感を持って存じていた会社さんとご一緒できたので、楽しかったですし感謝の念でいっぱいです。 これらの他にも途中で終了してしまった案件や、細々したものもいくつかやらせていただきまして、何度か冷や汗をかくタイミングがありましたが、まだ続いているものをのぞいて全部無事納品を済ませました。 特に9-10の二ヶ月は、休みをとれたのが2、3日程度で、忙しいし資金的な余裕もなかったので、飲みにも遊びにも行かず、ひたすら家と事務所を往復したストイックな日々でした。 食べることしか楽しみがない、みたいなw ベッドなどもなくて、無印の大きいクッションで仮眠取ってましたね…。 今月は、創業当初の汲々とした状態からは、やっと一旦抜け出れています。 DSi買ってドラクエやるくらいの余裕は出てきました。あと念願のソファと本棚をやっと事務所へインストールできたり。 まあなんというか普通の苦労自慢話っぽいですが、自分のブログぐらいでしかそういうことは書けないのでいいよね、ということで、流し読みいただければと…。
iPhone 16G白をゲットしました。発売日であり我が誕生日でもある7/11ではなくて翌日ですが…。 黒が指紋つきやすいという話を読んでいたのと、16G黒が品薄という情報も見ていたので、事前に脳内シミュレーションして白のオッケー出しておきました。少し前にW61Sの白に機種変していたので、白で別に問題ない感じ。どちらも白とシルバーが上品にまとまっていていいですね。 完成度の高い携帯端末を通年で待ち続けており、あまり特殊な用途ではないと思いますが、それはデスクトップPC&携帯端末で実現したい、以下の目的のためでした。 データの一元化(a.連絡先、b.メール、c.カレンダー) 外出時の場所情報/イベント情報の一元管理 知的生産のためのデバイス 要はデスクトップPC/携帯端末、どこからでもデータを入力しどこからでも閲覧できる形で一元化したいんだ、させてくれと。 結論。 iPhone+MobileMe+1password+Evernote(+ScanSnap)で現時点ではファイナルアンサー。すっきり。 一昨年くらいにw-zero3の発売待ってた時にも期待していたのですが、実際使ってみてダメでしたね。 データの一元化はいわゆる昔のピアツーピアの同期ではなくてネット上でマスターデータを持ち共有する形でないと、アンドゥなしのデータ消去の可能性があったり、物理的にドッキングさせる手間がかかったりするので無理なのと、携帯端末用のアプリがたとえよくできていたとしてもウェブと連動していない時点で、そのデータをPC上で活用できないので終了かなと。 あとは使いやすくするためにしなきゃいけないカスタマイズが多すぎてWindowsMobileは終了。今後もよっぽどガジェットとして魅力的でなければ買わないだろうな、と思います。残念ながら。 当時はウェブサービスをPCと携帯デバイスそれぞれのブラウザ上で使って一元化するのがベストなのかなんて考えてました。AppStoreという画期的なインフラもまだ存在していなかったし。 最近は同期もあきらめ、デスクトップPCではGoogle使いつつ、携帯は携帯で完結、という情けない状態でしたが、iPhoneとMobileMeの発表があってからは発売を待ちつづけてました。 1-a.連絡先 以前からPlaxoで同期していましたが、GmailからPlaxoへの一方向シンクであることと、Macのアドレスブック主体で管理することに決めたのでPlaxo上でのGmail同期をやめることにしました。 少し前までRipplexで一元化しかけていたんですが、このデスクトップアプリはウェブサービスのフィードもアグリゲートする意欲を見せミドルウェア的に登場してきたのに、できるだけ周りの人もRipplexを使わなきゃだめでインストール数の規模に頼らなきゃいけない時点でどうなのよ、と思って使うのをやめました。 アドレスブックでやっと一元管理。一元化させてから、Gmailが集めてきていた連絡先のうち、昔ヤフオク経由で数回連絡をとっただけなのにグーグル先生に追加されていた不要なアカウントをざくざく消し、携帯とPC上の同一人物のデータをマージさせ、ついでに連絡取らなくなったような不要なデータを消し…晴れて一元化完了。すっきり。 PlaxoやRipplexと比べてウェブサービスと連動していないのが難点なので、あとはウェブサービス、特にSNSなどのサイト上のデータとなんとか連動したいところですが、OpenSocialはじめ今後の動きに期待。 1-b.メール Gmailで一元化していたので今回特に何もせず。GmailをIMAP接続で使うのは、もはや以前に戻ることができない便利な使い方ですが、ウェブでのUIには満足していなくて、情報が自分の手の届く範囲にちゃんとあって安心できる感じに乏しいというか、検索すれば出てくるけど検索しないと何も出てこないというか。よく使うアドレスがリストされてきたり、入力すると補完されるのは便利だけど、自分で情報をコントロールしてる感が乏しいと感じることがあります。また、メールといっても汎用的すぎるツールでありちょっと考えただけでも、 1対1、1対Nのメッセージ 広告宣伝ダイレクトメール GoogleCalendarやイベント配信サイトからの参加依頼やリマインダメール デスクトップPC/携帯間でテキストデータを移動させるためのもの サービスを使うにあたっての認証メール レシート 利用しているウェブサービスの更新情報 など、重要性や必要とする期間、個人宛に届きつつもその情報がどの程度オープンなものか、など色んな属性の濃度があり、メールサービス上の機能を使って個々人が解決すべきだとしても、UIがそれを促すものであって悪いことはないと思います。iPhone上のメールアプリでそれが解決された感じはありませんが、当面このままで。すっきり。…と、au oneメールをiPhoneのメールアプリで閲覧できる設定方法ってないですかね。余談ですが以前お預りメールからau oneメールへover the airな(というかサーバ間でのデータ移行)移行ツールを使ったら、保存されていた800通近いメールが携帯端末に降ってきてびびりました。 1-c.カレンダー ...
SoftBankから出ている「インターネットマシン」こと922SHは、電話機から発展してきたケータイと、軽量化したパソコンであるWindows Mobile、どちらでもないところ、ありそうでなかったものを出してきていておもしろいですね。 「インターネットマシン」という名称自体が、これはケータイでもWindows Mobileでもないんだ、という自負が現れていると思います。 コンシューマ向けの、WindowsPCでないネット端末の提案でもあるわけですよね。W61Sに機種変したばかりですが、これはこれで欲しかったよ…。自分で使ってみないと見えてこないものもあると思うので。 Windows Mobileはやっぱり、仕事で使っている統合ソフトであるExchange環境を外出先へ持ち出したいとか、パソコンのヘビーユーザーで携帯端末だってカスタマイズして使いたい、という人にはいいと思いますが、いわゆるケータイとしては、ベストなソリューションではない気がしていまいます。片手で使いづらいとか、メール送受信にえらく時間がかかるとか、カスタマイズしないと使いづらくて、その知識を自分でネットを回遊して取得しなければならない、とか。w-zero3ユーザーだったこともあるので、メーカーがその辺りを承知の上でトップメニューを一般的な携帯形式にするとか、苦労して実装していることは記事など読んで知ってはいるのですが。 少し前に、シニア向けネット端末って例えばテレビをビューワをする形で実現できないのかな、という妄想エントリを書いたのですが、たとえばこの「インターネットマシン」コンセプトのシニア向け端末ってあったら面白いと思いました。 シニア向けって、いわゆるUD(ユニバーサルデザイン)的観点から携帯デザインを最適化したもので、最近では「らくらくホン プレミアム」のようにおサイフケータイ&ワンセグ機能がつくものまで出ていますが、もうちょっとネットを積極的に使ってもらう野心的な端末というか…。 製品コンセプトは「インターネットマシン」と同一。インフラはケータイ。 pushよりpull的なふるまい ボタン一つでオンライン パケット定額加入を勧める 使用場所は主に自宅を想定し、持ち運ばない(持ち運んでも勿論いいけど) UD的配慮はそのまま 液晶はたとえばVAIO Uシリーズぐらい(5型SVGA=800×600ドット) キーボードは、教えてもらいやすいように、かな入力方式のハードウェアQWERTYキーボード EeePC系にしても、Windows Mobile搭載端末にしても、PCを数台自宅に持っているヘビーユーザー向けばかりな気がしていて、もっと本人が意識せずにカジュアルにネットをツール/インフラとして使い倒せるような、この辺のニッチ(?)をねらった「かんたんインターネットマシン」が出てくることを所望します。ユーザー・セグメンテーションが他社よりも細かそうなSoftBankに出してほしいなー。