circumstance evidence

状況証拠 – ヤザキユウイチ

how to give everything away

Posted on | 2013-01-31 | no comments

先日クラスカで行われたFITC Tokyoに参加してきて、最も印象深かった話の一つが、Kyle McDonaldの ‘How to Give Everything Away’(あらゆるものを公開する方法)という話。
http://fitc.ca/presentation/how-to-give-everything-away-3/

ここでは ‘give away’ を「公開する」と訳してるんだけど、「プレゼントしてしまう」とか、英英辞書ひくと「うっかり誰かが優位性を持つことができるように」というニュアンスもあるようで。

そして ‘give away’ として具体的に語られる例は、アイデアを共有すること、個人的な情報を含むキータイプするものすべてを自動tweetすること、NYのアップルストアでラップトップを眺める人の顔を非同期に別なラップトップへ展示すること、自分の書いたソースコードをすべてccライセンスで公開すること、だったり。自分のプライベート領域にあるものをパブリック領域にさらけ出してしまう。

講演を聞いていて、具体的な事例を貫く一本のストーリーテリングであり、個人的な生き方の物語、フィロソフィーの話だな…と理解しつつ、その行き着く先がよくわからなかったので、二次会の飲みの席で「すべてを ‘give away’ するということは、その結果、自分はemptyになってしまうということだと思うけど、その先には何が?」と本人に質問してみたところ、結構驚いたんだけど ‘You’re complete when you’re empty.’ と言ってた。自分は空っぽになることで初めて完成するんだと。

たぶん、自分の外に出していないものは自分が死んでしまったら誰からも知ることのないまま存在しなくなってしまうということとか、他人から認知される自己こそが自己のすべてであるというようなニュアンスであると思うんだけど、それとオープンソースが結びついて語られたのが新鮮だった。時には自分の中に隠しておきたいこともあるけどそれでも公開するんだというようなことを言ってた。

具体的なエピソードとして語ってくれたのは、あるプログラマーがccライセンスでプログラムを公開していて、掲示板に大量の質問と少しの回答が載せられていたのだけど、そのうち質問しかのらなくなり、第三者のある人が、このプログラマーは亡くなったんだと書いてから、来訪者同士で回答を教え合うようになったと。オープンにしておいたことで、何がどう作られているのかをリバースエンジニアリングして引き継ぐこともできるし、これを使うときに彼のことを少し思い出すのかもしれない。

リアリストなんだと言ってたけど、相当ドライ。スーパードライ。ぼくのイメージしているリアリストとはちょっと違うんだけど文化的なものか属人的なものかはちと不明。

思い出した彼の作品が、人生75年として900ヶ月をビジュアライズしたもの。本人にも伝えました。

months

Face Substitutionもソートースーパードライというかキリスト教的な文化圏では名前や顔の改変に対するタブーってあったような気もするんだけど、その辺りは門外漢なので、複数の当事者などに質問してみないとよくわからない。

Face Substitution from Kyle McDonald on Vimeo.

あと講演では、日本人はせっかく面白いことやってるんだから国外へ発信しろよ、’shyness is selfishness’ みたいなことも言って会場を煽ってた、いい講演でした。
自分もささやかながら何か考えないと、と思ったよ。

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