circumstance evidence

状況証拠 – ヤザキユウイチ

「ネット対応テレビとCGM動画が紡ぐ未来とは」

Posted on | 2008-05-23 | 2 Comments

キャズム会議の『ネット対応テレビとCGM動画が紡ぐ未来とは』に参加してきました。第2回のゲストは

  • パナソニックAVCネットワークス社の池田浩幸氏(北米市場にてYouTube閲覧機能「VIERA CAST」を搭載したプラズマテレビVIErAの仕掛け人)
  • 株式会社ドワンゴの岡村裕之氏(「ニコニコ動画」の広告ビジネスを担当)

のお二人。
ちなみに商品名はVIErAと「r」が小文字のようですが「VIERA CAST」は「R」が大文字なんですね。

なお、CESで発表をした社長の坂本氏のプレゼンがすばらしいので是非見てくださいとのことでした(以下リンクは6分割された1つめ)。

YouTube – 2008 CES Day 1 Opening Keynote (Toshihiro Sakamoto) 1/6

印象に残った話

ネット接続機能自体に特に予算はかけられない(または価格が上がることは避けなければならない)。前回のアプリキャスト程ではないようですが…。

YouTube視聴機能自体はソフトウェア的に軽く作っているのでどの端末にも載せることは出来そうだが、まずは高級モデル(46,50インチ)のみに載せて、市場で実験というか様子を見てみる、という感じのようです。

UIデザインはアメリカの会社が行い、プログラミング開発は日本で行ったそう。分業と意志疎通が大変そう…。

UIはUI Engineのようにダウンロード形式のようで、ブラウザではなくミドルウェア上でJavaScriptが動いて制御しているようです。これは前回のアプリキャストも同様。

テレビで無音状態は逆に目立つので、YouTubeを立ち上げても動画を選択するまではテレビの映像と音が流れっぱなしになるようにしたそう。これはいいですね。ハードディスクレコーダ(HDR)でもメーカーによって同様の配慮をしているものとしていないものがありますね。

ログインは、はっきりした説明ではなかったのですが、どうやら毎回リモコンでの手入力のようですね。この辺はデイリーな使い勝手に影響してくるので最善な方法を考えるべきですが、アカウント情報はサービス主体者側(この場合はYouTube)で持つやり方のようなので、電源落としても消えないクッキーぐらいしか解決法がないのかもしれません。テレビは家族で使う前提があるので微妙ではありますが。

文字入力はインクリメンタルサーチ付き。
携帯端末などでのソフトの使い勝手(例えばモバイルSuicaやEdyとか)も、ウェブでの使い勝手のTry&Errorが反映されているように感じることもありますが、これは単に家電にウェブページそのものが自然に組み込まれているから、なのかもしれません。

北米で発表会があった時の反応として「キーボードをUSB接続しちゃえば?」というものがあったそうでアメリカ人ぽいなぁと。テレビ視聴とキーボード操作は姿勢が違い過ぎるのと、たとえばテレビからキーボードに視点を動かす際に、まず視点を手元へ動かしてからキーボード上のキーを探すという二段階の動作が必要で、画面の文字を見ながら入力しようとテレビと手元を視線がいったりきたりするのはちょっとしたストレスになりそうです。入力文字数は全然違うけど、ファミリーBASICでプログラム入力したり、PS3でキーボード接続して使ってみた体験から言うと。ここは安易に既存のPC用キーボードに逃げず、家電的な使い勝手を追求してほしいですね。

VIERA CASTの画面キャプチャ(PC Watch)

フォーカスが見あたらないのですが…太めで水色の枠ですかね?
ニコ動の話も面白かったのですが、余力もないし他の方が素敵にまとめてるので、ここでは触れません。

個人的な思いつき

テレビを受像器として見るならば、テレビ自体にネット接続機能をつけていくよりも、より単価の低くて買い換え頻度が高いHDRにネット接続機能をつけて、

  • 地上波コンテンツ…メタデータだけをユーザ同意の元、ネット上で集計。
  • ネット上の動画コンテンツ(YouTube、ニコ動)…ブラウザが乗っていて視聴できる。メタデータをユーザ同意の元、ネット上で集計。

というのを思いつきました。うまく機能するかわかりませんが、地上波コンテンツとネットコンテンツをメタデータとして同一/並列に扱うというか。

ネット接続機能だけ切り出したソニーのBRX-NT1を持っていますが、これをこの値段で一般の人が買うことはちょっと想像できないのでHDRにバンドルしていつの間にか持ってる状態にしてしまう、と。まぁダビング10問題や地デジのあり方自体が揺れているので、難しいとは思うんですが。

テレビでUGCが見れるとして、実際に見るのか?という話もありましたが、この辺は初めから定義できるものでもないし、使い方は後からついてくるような気もしますがどうなんでしょうね。

その他

懇親会の方も楽しませてもらいました。同業(ウェブ)の方たちも多いですが、普段接点のない家電業界の方たちともお話できるので今後とも楽しみにしております。

以下主催者の方と参加された方のエントリーいくつか。

Comments

2 Responses to “「ネット対応テレビとCGM動画が紡ぐ未来とは」”

  1. さと
    May 23rd, 2008 @ 11:29 pm

    あぁ、これちょっと参加してみたかったですね。

    Gっさんの某テクニカルディレクターブログや他の方のブログを読んでいても思うんだけど
    なんで日本のメーカーって技術主導で「ほら、この技術使った。すごいでしょう?」的なアプローチでしか製品企画できないんだろと残念に感じます。
    VIERA CASTとかすごいと思う反面、製品として目の前に並べられたら、テレビ買い換えるよりも値段も安いしWiiとかApple TVでいいじゃん、となるのが消費者の思考だと思うんだけどなぁ。。。
    テレビにキーボード不要説ももうすでに過去のもの(過去の世代)のような気がします。

    それはそれとして、次回あったら誘ってください。
    居たら行きます(謎)

  2. yuichi
    May 24th, 2008 @ 11:44 pm

    @さと
    こういう取り組み自体で予算を大きく取ることは出来ないし、場合によってはこっそり先に動くものを作ってしまってから製品価格が上がらないことを前提にやっと組み込んでもらう、といった状況のようなんですよね。
    以前に登壇してた家電メーカーの方の言葉で「取り組み一つひとつはジグソーパズルのピースであり、少しづつランダムにでも埋めていけばいつか完成する(サービスとして当たり前のように成立している)」というものがありました。状況としてはまだまだそういったステイタスのようですね。

    ともあれテレビだけが地上波を受像できる唯一のデバイスではなくなり、一方で商品としての液晶ディスプレイもコモディティ化しているのに「テレビ」がいつまで特別なものでいられるのか疑問ではありますね。

    今度あったら誘いますー。

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