circumstance evidence

状況証拠 – ヤザキユウイチ

Prince / Planet Earth affair

Posted on | 2007-07-11 | no comments

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 [ロンドン 28日 ロイター] 発売前の米ロック歌手プリンスの最新アルバム「Planet Earth」のCDが、7月1日付の英「メール」紙の折り込みで無料配布されることが分かった。

 同紙代表のStephen Miron氏は、「このようなことは今まで誰もやったことがない。我々はこれまでもCDやDVDの無料配布を行ってきたが、発売日前の無料配布は初めて」と語った。同アルバムは、7月24日前の発売は予定されていないという。

 一方、エンターテインメント小売業協会の共同協会長のPaul Quirk氏は、「これまで彼の音楽キャリアを通してプリンスを支えてきたレコード店の全ての人間に対する侮辱」と怒りをあらわにし、レコード音楽の価値を下げる行為だと非難している。

つまり新作CDが発売前に、発行部数が200万部ぐらいある新聞の折り込みオマケとして世間に流布してしまう、と。これに驚いたSony BMGは、イギリスでの販売を中止するようです。

「無料無料」と騒がれてますが、正確には無料ではなく、あくまで「メール」紙を買わないと手に入りません。「メール」紙とアーティスト間に金銭的な合意が成立すればありえない話ではないはずで、これがなんでありえるかというと、彼がレコード会社に旧来的な意味で「所属」していず、権利を自分で持っているので、金額も自分で決めれるし、こういった施策を決定するのも自由だから、と。

なぜイギリスか。イギリスでこの夏コンサートツアーを行うのでその話題作りというのが考えられます。つまり確信犯。レコード会社のサポートなくとも成功する自信があるのでしょう。

既存の枠組みを壊す、という意図以外に、新聞に無料で折り込まれるという形式が個人的にはちょっとピンとこない気がします。なんで新聞なのか。数さえ裁ければいいのか、という。それ以上の大きいこだわりを特に感じないというか…。でも本当に数かもしれない。200万部は尋常な数じゃないでしょう。別の取り組みとしては、コンサートチケット1枚にアルバムCD1枚を添付するようで、2作前のMusicologyの時も同じことをしています。売り上げチャートを集計する団体によって反応は違ったものの、これを「売り上げ」枚数とカウントするとしないとで数は大違い。「無料」で配れば、売り上げ枚数と世間に普及している枚数に差分が生まれ、「売り上げ枚数」という概念自体も変わっていくはず。売り上げチャートの存在自体にも結果的に異議をとなえています。旧来の枠組みはインターネットによって壊されつつありますが、売り上げ規模の大きいアーティストがやればその動きはより加速されることでしょう。

プリンスのこういう型破りなところは追っかけていて面白いところで、前出Musicologyは今回と同じソニーとの契約ですが、この時は、なんでも他の全メジャーレーベルとも契約しようとしたとか。レコード会社の役割を配給とプロモーションだけに限定しようとする、アーティスト側からのキツい一発ですね。

プリンスは元々ワーナー契約アーティストですが、ワーナーと揉めてから、7年近い闘争の末、ようやくワーナーとのレコーディング契約を消化し、名前使用に関する契約も1999年大晦日に終了。活動に制限をうけたヒドい「1999年」だったわけですが、晴れて名前もプリンスに戻し、以後アルバム1枚ごとにレコード会社と契約しています。レコード会社側は、one-off dealなんて言いたくないので移籍移籍再移籍と言いますが、もともと1枚契約なので移籍ではありません。しいて籍というならプリンスの出版会社(楽曲の著作権管理会社)に現在出資しているユニバーサル・ミュージックでしょう。NEWSや3121はここから出てます。

参考までにレコード会社各社のページ

  1. ワーナー・ミュージック
  2. ユニバーサル・ミュージック
  3. ソニー・ミュージック

いつも読んでる池田センセB3 Annexのブログにも取り上げられててちょっとビックリ。

邦題は久々に香ばしい「プラネット・アース~地球の神秘~」。正直ダサダサなビジュアルは相変わらず。ブート業者の方が彼のインハウスデザイナーよりいい仕事します。

なんだかんだ書きつつ、発売前の音源をすでに手に入れてしまいました。ビットレートすごく落とされたものだし、いずれにしても発売したら「買い」ますが…。

ここから先は若干ネタバレを含みますが、聴いた感想としては1つのコンセプトアルバムとして捉えないほうがいいかもしれないなとは思いました。レイドバックした楽曲+特定ジャンルよりの楽曲(ロックや珍しくファンキーなディスコ風など)は、Tamarと別れて、Tamarがらみの3121収録曲を歌うことが(心理的にも)出来なくなったためのツアー用の楽曲補充、のようにも見えます。良くも悪くもそのぐらい軽い感じ。気に入ってるLoveは結局パフォーマンスしないで終わるのかな。いずれにしても超マイペース。こんな音を今2007年に出すんだ、という驚きもあります。先日の地元7-7-7ライブではGnarles BarkleyのCrazyをやったというし(歌ったのはShelby Jらしいですが)、モントレー・ジャズ・フェスティバルにも久々に出るとか。日本にも来ないかな。

  1. The Mail on Sunday
  2. Coming this weekend… the greatest newspaper giveaway… EVER!
  3. 2ch

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